Blowed out!!

モリスケっすぅ。
先程23時半頃、整備中に携帯がなり電話をとると、
先日SRを買ってくださったお客様からのおもいっきり生電話!!
こんな時間に電話がなる場合、たいてい良いことではありません。
『No news is good news』という諺があるように、
何の連絡がない場合は元気にされていると勝手に解釈していますが、
まだ納車して間もないので事故でも起こしたのではと心配して出ましたら、
パンクしましたぁ~~~

事故を起こしたのかと心配して電話をとっただけに
「なんやパンクかいな!」
と言ってもうてごめんなさい。
とりあえず身動きが取れないとの事なので、モリスケ深夜特急便で引き取りに行きました。
まぁ、遅くまで店にいるALDGATEですから深夜の突然のトラブルでも
とりあえず電話してみて下さいね。
さてさてエンジンO/H中のSR500のシリンダーです。

シリンダーと一口に言ってみても、
①右側の皆がよく見ているフィンの付いたものと、
②その中に筒状のスリーブと言われるもの
との二部構成。
ピストンはこの筒状のスリーブの中でイヤラシイ動きをしていますが、
純正87mmピストン仕様でスリーブの薄さはたったの3.3mmです。

ライダー1人が乗って100km/hをゆうに超えるパワーを生み出す爆発に耐えられるのは、
膨張率も考慮に入れると薄めに見積もっても2.0mmまででしょう。
ヨシムラ製89mmピストンを入れると、
ボーリングした際のスリーブの薄さは2.3mm、
実際には純正ピストンとヨシムラ製ピストンとではシリンダーとのクリアランスが異なるので、
更に100分の数ミリ薄くなります。
ではショップによって見解の別れる90mmのピストンを入れるとどうでしょう。
ピストン径が3.0mm大きくなるのでスリーブの片側は1.5mm薄くなり、
約1.8mm(クリアランスを考慮するとそれ以下)になります。
やめておきなさい。
レースするんやないねんから。
シリンダーのスリーブの入る穴を拡大して、スリーブを削りだしで作り、
クランクケースのスリーブが入る穴も拡大して、クランク&コンロッドの逃げを作り、
シリンダーヘッドの燃焼室も加工したりすれば
技術的に652ccまで排気量を上げることはできるけど、
そんなもん耐久性がおまへん。
だいたいの方のSRの使い方は、
ツーリング、通勤・通学、お買い物でしょ?
大排気量ほど凄いなんて安直なカスタムは10年ほど前の負の遺産です。
長く楽しく乗り続けたい方には、
純正500用クランクとヨシムラ製ピストンを用いての523ccを強く勧めます。
もちろんハイカムも必要やけどね。
400ccに長年乗り続けそろそろO/Hを考えられている方、
500ccのロングストロークのパンチ力を味わいたい方、
カンリン製のロングストローククランクを入れ、クラシックエンジンにも勝るドコドコ感が欲しい方、
モリスケにご相談下さい。
カスタムでのローンも出来ますよってに☆
by morisuke_aldgate | 2010-04-21 01:59